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June 30, 2008

戦艦ポチョムキン

『戦艦ポチョムキン』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
1905年、戦艦ポチョムキンで起こった水兵たちの反乱で指導者が死亡。彼を弔うためオデッサの港に集まった民衆が、帝政に対する不満を爆発させ、暴動を起こす。これを鎮圧するために軍隊が発砲し、人々は次々に銃弾に倒れていく...。

非常に有名な映画らしいという事で観てみた。が、別に映画を作りたいわけではなく、技法がどうのとか勉強するつもりもない私にとって、この作品が持つ偉大さや魅力を感じる事はなかった。確かに”オデッサの階段で乳母車が転げ落ちるシーン”は観たことがあったけれど、それでこの作品の評価が上がるか?と言われればノーかもしれない。

この作品の厳しいところはサイレント映画だという点が大きい。最近、音楽無しって映画もあったけれど、役者の言葉が聞こえない...というのは技術的な難しさがあったのは十分に理解したうえで、尚、受け入れがたい。必要な人にとっては素晴らしい作品なのだという事は分かるような気もするけど、やっぱり情報量が少なすぎるし、発想力のない私のような者にとって厳しいと感じた。参考書的な作品であり、娯楽小説ではないのだと知っていたらもう少し違った評価だったのかな?。どうだろ?。

演技も正直台詞とタイムラグがあるので、どんなシーンなのか分かりにくく、映像を見てから台詞を見て、あぁ...どうだったっけ?みたいなギャップに苦しむ。記憶力と想像力を大いに必要とするところが厳しい。ホント、ハードルの高い作品。

★2

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June 29, 2008

幸せのレシピ

『幸せのレシピ』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
ニューヨークでも1、2の人気を誇るマンハッタンの高級レストラン“22ブリーカー”。そんな店の評判を支えているのが、超一流の腕前と妥協のない仕事ぶりで知られる女料理長のケイト・アームストロング(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)。しかし、完璧主義が過ぎて独善的なところもあり、時には客と喧嘩してしまうことも。そんなある日、たった一人の肉親だった姉が事故で亡くなり、ケイトは遺された9歳の姪ゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取り一緒に暮らすことに。子どもとの接し方が分からず、なかなか心を開いてくれないゾーイに苦悩するケイト。おまけに、仕事場には彼女の知らないうちに陽気なシェフ、ニック・パーマー(アーロン・エッカート)が副料理長として新たに加わり、彼女の聖域を自由奔放に侵し始め、ケイトの苛立ちは募るばかりだったが…。

実は「マーサの幸せレシピ」というドイツ原作のリメイクだと今知った。なるほどいいわけだ。(^^;
天才シェフであるが故の孤独。当人は勿論気がついていない。彼女の姉が交通事故で亡くなり、娘ゾーイとドタバタ。そこに輪をかけて、欠勤している間にスーシェフが加わり、自分の城が崩されてゆく危機に!という、仕事もプライベートもピンチという完璧な状態。(Λ。Λ)
ゾーイと、ニック。その2人が真の家族になってゆくのだと容易に想像がつくし、その通りになってゆくのだけれど、そんな予定調和が何処か心地良い。少し以外だったのは料理。もう少し美味しそうな料理がバンバン出てくるのかと思いきや、作ってはいるのだけどどんな料理なのか分からない。その辺は結果的に贅肉が無くてよかった点であるし、やっぱりリメイクされる作品なだけはあるなぁという事みたい。

で、美味そうな料理を見せる事が贅肉になるだろうというのが、3名の主役の存在。ケイト、ゾーイ、ニックがそれぞれいい。ケイトの料理にかける想いや真剣さはストレートに伝わってきたし、ゾーイの子役ぶりはリトル・ミス・サンシャインの時とはまた違って、悲しみを持ちつつ人生に向き合う今風の感覚を持ち、ニックの出来るけど常に全力疾走ではない所のバランス。それぞれが負けてないからいい。特に、個人的にはニックに嫉妬してしまう。ニックのようになりたいと本当に思っていて、何かかきむしりたくなる衝動にかられた。(*´д`*)

実は密室劇に近いわけだけれど、明暗つけた映像は流石ハリウッドだなぁと思った所で、これで何故★5にならないのか自分でもよく分からない。何か隠し味が足りないらしいんだけれど、何なんだろう?。┐('~`;)┌
ともあれ、しっかりしたストーリーに役者が揃っているのだがら、まず大ハズレはなくて当たり前と言ってしまえばそれまでか?。

★4

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麦の穂をゆらす風

『麦の穂をゆらす風』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
1920年。長きにわたりイギリスの支配を受けてきたアイルランドでは、疲弊した人々の間に独立の気運が高まっていた。そんな中、南部の町コークでは、医師を志していた青年デミアン(キリアン・マーフィ)は、仲間の死をきっかけについにその道を捨て、兄テディ(ポードリック・ディレーニー)と共に武器を取り、アイルランド独立を目指す戦いに身を投じる決心をする。そして、イギリス軍との激しい戦いの末に、イギリスとアイルランド両国の間で講和条約が締結された。しかし、完全な独立からは程遠い内容に、条約への評価を巡ってアイルランド人同士の間に賛成派と反対派の対立が生まれ、ついには内戦へと発展してしまう。そして、デミアンも兄テディと敵味方に分かれて戦うことになるのだった...。


漠然としか知らなかったアイルランド共和軍(IRA)という存在。その歴史をある小グループ(兄弟)にまでマクロ化し、あえて俯瞰的で他人事にせず、身近な出来事として見せるうまさ。そして、愛すべき祖国を、人だけではなく、美しい風景も映像化され、「自分を守る=国を守る」という図式がとても分かりやすい。また、イギリスからの独立、独立後の理想とのギャップを受け入れるものと拒否する者。そうして歴史が作られてきたという事実。骨格がしっかりしているため、ストーリーが複雑化しておらず理解しやすい。問題はその先にあるのだと製作者側の意図がはっきり伝わってくる。

価値観の違いによって争いは生じ、つまり争いは無くならない...。何時の時代であっても...。全ての争いに通じるであろうこの問題は、悲しいかな現在もあらゆる所に存在する。結局は何のために戦っているのか?という疑問。まさに”そこ”が次の問題となるのだけれど、最初は存在した理由がいつしか濁ってくる事は今も見られること。欲求がある限り争いは生じ衝突する歴史はアイルランドだけではなく無数にあるんだと思う。私はあまりに知らなさすぎる...。足もとを見る大切さを優先しがちだけれど、時に周囲を見渡す時間は必要なのだと思った。今更だけど。(;´Д`)
しかし、私を含め信念という言葉を忘れたとも思える日本。この日本は守るべき価値があるのだろうか?と思う。少なくとも今の私にはない。こんな国のために命をかけたくない。そこいら辺を政治家はどう考えているんだろう?。そうは言ったって日本じゃん!くらいに思っているんだろうか?。何か自分も悪いんだけど悲しい。

そういう訳で(どういうわけだ?)、キリアン・マーフィ の凄さを見せつけられた。「真珠の耳飾りの少女」「プルートで朝食を」だ。ホント参った。┐('~`;)┌
とにかく懐の深い役者さんであり、一時のジョニー・デップにタブって見える。物凄く今後に期待してしまう。少なくともこの作品にドンピシャだったと思う。映像もいい。前述した通り、守るべき国であるアイルランドは人だけじゃないんだ!ということで、このこの土地が故郷であり、命をかけて守るべき場所なんだというカットが印象ぶかかった。特に、仲間を処刑した山々を背景とした風景が脳裏からはなれない。政治的な部分が大半を占めるが、実は色々と見るべき所の多い作品だと思う。

★4

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June 21, 2008

テメレア戦記 気高き王家の翼

『テメレア戦記 気高き王家の翼』 を読了。

あらすじ:
19世紀初頭、ナポレオン率いるフランスと戦闘中のイギリス海軍に所属していたウィル・ローレンスは、疲弊しきったフランス船に勝利し、艦内からドラゴンの卵を見つける。当時、ドラゴンは空中戦の要であるが、そのパイロットになると常にドラゴンと共に過ごす事となり、生涯を捨てる事を意味するのだった。孵化が近い事を知ったローレンスはくじ引きでパイロットを決めるのだが、孵化したドラゴンが選んだのはローレンスだった。絶望の中、テメレアと命名したドラゴンと共に空軍に籍を移し、日々特訓を続けるのだが、テメレアは中国産の希少種である事が分かる。次第に空軍に馴染み、テメレアとの厳しい訓練の中で友情を越えた感情が芽生え始めた時、ついに出撃命令が下るのだった...。

友人に薦められ久々に購入した本。ピーター・ジャクソンによる映画化も検討されていると知っておおよそのストーリーは予想がついたが、まさに予想通りだった。勿論、いい意味で。(⌒ー⌒)

前半の訓練部分は、ローレンスとテメレア、そしてローレンスと空軍が馴染んでゆくまでを、絡まった紐を少しづつ解くように進んでゆく。このスローペースな感じがアクションを期待している私をじれったく思わせ、少し退屈に感じた。しかし、テメレアが実践に出るあたりから期待した展開となってきて、ローレンスを気にかけながらの戦闘シーンなとは映像化された時どうなるのか今から楽しみとなる。そういう点を考えると、ドラゴンは単なる乗り物ではなく、友人というか恋人のようであり、そこに面白さがあるのは間違いなく、だからこそ前半部分の重要性が見えてくる。なるほど。

ど派手な設定ではあるものの、根底に”愛”がある作品である事を忘れてはならくて、そういう意味では「キングコング」的な一面を感じる。ドラゴンがフォーメーションを組んだ戦闘シーンも魅力であり、精神的な面だけではなく、VFX的な楽しみも十分に期待できるバランスされた構成といえるかもしれない。また、話がシンプルなのもいい。ドラゴンの種別など少し面倒な表現(部分)もあるものの、さして重要ではないし、自分の中で適当に分かりやすく設定してしまってもさしたる問題とは思えない所も魅力かもしれない。挿絵では、やはり違いは微々たるものに感じたが、これがピーター・ジャクソンがどのように映像化し楽しませてくれるのか期待が膨らむ。前述した通り、ストーリーがシンプルであるため、比較的低年齢から受け入れやすいのが、逆に仇となるかどうかだけが心配。
実はキングコングのリメイク版は少しガッカリしたから...。(;´Д`)

だいぶ脱線してしまったけれど、帆船とドラゴンにナポレオンという設定はやはり魅力で、今後、ナポレオンとの戦術的な駆け引きなどが加わり、ど派手なドラゴンの空中戦などが展開される事を期待してしまう。そんな”次”が待ち遠しい作品である事は間違いない。巧く次につなげられてしまったなぁという感じさえする。(Λ。Λ)
久々に読んだ本ではあるけれど、なかなか楽しめた1冊となった。続編の発売が待ち遠しい。


[ 書庫データ ]
テレメア戦記 (the Temeraire Series - His Majesty's Dragon - )
著 :ナオミ・ノヴィク (Naomi Novik)
訳 那波かおり
双葉社 1600円 ?版 422p ISBN978-4-86332-596-8

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