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April 17, 2008

潜水服は蝶の夢を見る

潜水服は蝶の夢を見る』 を劇場で鑑賞。

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あらすじ:
雑誌ELLEの編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)は脳梗塞で倒れ、一命は取り留めたが“ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)”という状態で、意識は正常なものの体が動かない。唯一左目が動くのみで、話しも出来ないという、重い潜水服をきているような状態だった。そんな彼に、理学療法士マリー・ロペス(オラツ・ロペス・ヘルメンディア)と言語聴覚士アンリエット・デュラン(マリ=ジョゼ・クローズ)が担当となりリハビリが始まる。話す事が出来ないボビーは、デュランが考えた「単語を瞬きで合図」する方法を受け入れ会話を始める。
絶望の底にあったボビーだったが、以前に契約していた出版の話を思いだし、編集者のクロード(アンヌ・コンシニ)がボビーに付き切りで一字づつ聞き取り本を仕上げてゆく。本を書いている時の彼は蝶のように自由で、過去や想像の世界を飛び回り潜水服から解放される時となった。そんなボビーを家族を含め周囲は温かく見守ってゆく。懸命なリハビリの効果が少しづつ現れ希望を持つボビーだったが、しかし現実は優しくなかった...。

細かいエピソード等については監督の解釈により実際と違っていたのかもしれませんが、基本的に自伝を元にした話であり、どうもこうも言う余地はありません。

さて、まず注目しなければならないのはボビー視点で始まること。個人的に新鮮でした。彼が見ている者(物)や視線の動き、ボビーが考えている事が独り言のようにそっと聞こえる。私達がボビーになったかと錯覚するような演出が素晴らしいです。

そして車椅子に乗り部屋を出たとき始めて鏡に映った自分を見るボビーの落胆。そこからボビー視線に加え通常の固定カメラも加わるわけですが、マチュー・アマルリックが演じるボビーの凄さを肌で感じる事になりました。

自分だったら...と考えると気が変になりそうです。思考は正常だけれど、それ以外はすべて異常。肉体的に何も感じない世界というのは想像以上に厳しいものだと思います。そんな中で本を書こうと気持ちを切り替えられたボビーは凄いし、そんな彼を見事に演じていました。本当に凄い。他のキャストもそれぞれいい。元妻のセリーヌ・デスムーラン(エマニュエル・セニエ)や父親(マックス・フォン・シドー)も申し分なし。勿論、クロード(アンヌ・コンシニ)も良かった。

この作品を見て、追い詰められた時に私はどうするのか?。どう考え行動する事が自分自身や周囲の人にとって幸福となるのか?をじっくりと考えてみるきっかけになったと思います。ボビーにように前向きになれるだろうか?周囲の愛情を素直に受け止められるのだろうか?。やけになり永遠に”死にたい”と言ってやしないだろうか?。答えはその時にならないと分かりませんが、この作品がポジティブ方向の力を与えてくれるだろうとは思います。何時かは潜水服を着る時が来るけれど、その時、私は前を向いていたいなぁ。

逆に自ら死を選んだ作品もありましたね。「海を飛ぶ夢」 がそれですが、まさに対極の選択をしています。自分に価値を見いだせるか?。という課題は容易に結論の出ない問いです。感情に流されず生きる事を考えること。そこがスタートなのかなと思います。

★5

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