« アサルト13 要塞警察 | Main | 第三の時効 »

March 15, 2007

パフューム ある人殺しの物語

パフューム ある人殺しの物語』 を劇場で鑑賞。

1985年に発表されたパトリック・ジュースキントのベストセラー『香水 ある人殺しの物語』をトム・ティクヴァ監督が映画化。

Perfume

あらすじ:
1738年パリ。その赤ん坊は様々な匂いが充満した魚市場で、魚の内蔵の上に生みおとされた。死産だと決めつけていたが、その赤ん坊・ジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)は生きる道を選んだ。彼の嗅覚は並外れており、そのせいで育児所では仲間外れにされた。成人し皮なめしの仕事についていたグルヌイユは、ある日パリ市内への配達を命じられる。パリは匂いに満ち満ちていた。食品、化粧品などの匂いの中にひときわ魅了される匂いがあった。プラムを売り歩く赤毛の少女の香りだった。彼女に近づき、しかし悲鳴をあげられそうになり口をふさぐが、誤って窒息死させてしまう。グルヌイユは彼女の命とともに香りも消えゆく事を止める術を知らなかった...。
グルヌイユは香水に引かれ、調香師ジュゼッペ・バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に買い取って貰い必死に勉強した。しかし生き物の匂いを取り出す術が無い事を知り、より高度な技術を持つ都グラースに向かう。その道中、彼は自分に体臭のない事に気づき、つまり自分は誰の記憶にも残らない存在であるのだという事実に嘆くのだが、その事が究極の香水作りを強く決意させるきっかけとなる。グルヌイユはグラースで再び運命の香りに再会した。赤毛のローラ(レイチェル・ハード=ウッド)だった。彼の究極の香水作りが始まり、それと同時にグラースの街から一人、また一人と若く美しい女性が殺されてゆく。それは全裸で髪を刈られた状態だった...。

この作品は表面的に見てしまうと酷くマイナスイメージが強いかな?という印象を持ちました。映画館を出る時点出は消化しきれていなかったので、処刑台でのグルヌイユを含む全員の行動がハッキリ分かっていなかったんだと思います。最後、自分に香水をかけた真意もあやふやでした。

体臭が無い代わりに超人的な嗅覚を持つグルヌイユが、存在の証であり愛すべきものである究極の香りに辿りつき何を思ったか?。彼はひたすら純粋に自分自身が愛したプラム売りの少女に恋をし、その香りを完成させた時に想いは届いたのか?。完成した香水は、束の間ではあるけれども自分意外の全ての人間に「愛」を与え、娘を殺された父親でさえ我を忘れてしまう。
しかし、グルヌイユの涙の意味を考えると、香りこそが自分自身の追い求めてきた生きる意味であり、つまり恋した瞬間を思い出せる魔法の水であり、体臭を持たない人間として存在価値そのものだったのだが、決して少女が生き返る事は無いのだという絶望感を思い知ったということだろうか?。その達成感、解放感、絶望感が入り乱れた複雑な心境を、ベン・ウィショーは見事に演じていたと思います。生まれた場所に戻り、「人」としてこの世を去ったグルヌイユは幸せだったのでしょうか?。

匂いを感じる映像という表現は確かにあるのかもしれないと思いました。特に冒頭の市場のシーン。そしてプラム売り少女に惹かれ、息絶えてもなお全身の匂いに魅了されるシーンなど、アップを効果的に使用したカメラワークと、構図や色使いの巧みさを感じることが出来ました。臭いシーンというのは単に汚い映像になりがちですが、意図的に暗くしたり、引いた映像を使い、見ているものに必要以上の嫌悪感をもたせない作りも好印象です。

引いた映像という意味で印象的なのは処刑台のシーンとエンディングのシーンですが、一方は圧倒的な破壊力を示し、もう一方は結末をはっきり見せないことで深みを与えている。同じように引いたシーンではあるけれども、随分と印象が違うものだなぁと感じました。

人から生まれた”物”は”人”をつかの間「天国に転送」する魔法の水となったわけですが、その結果はグルヌイユが求めていたそれとは違い過ぎており、思いの純粋さと、起こした悲劇の大きさと、結果の絶望感を突き付けられ、私はグルヌイユの存在を許してしまっています。個人的には少し長く感じたものの、しかし無駄と思えるシーンは無く、時間をかけ記憶の中でじっくり消化出来る2度楽しめる作品になっていると感じました。
★4

|

« アサルト13 要塞警察 | Main | 第三の時効 »

Comments

Ridiculous story there. What happened after? Good luck!

Posted by: www.grosir baju muslim wanita murah|grosir busana muslim untuk wanita gemuk||grosir busana muslim wa | August 29, 2015 at 10:07 PM

Hello everyone, it's my first go to see at this web site, and post is actually fruitful designed for me, keep up posting such posts.

Posted by: busana muslim celana | September 27, 2015 at 10:37 AM

Thank you for sharing your thoughts. I truly appreciate your efforts and I will be waiting for your next post thanks once again.

Posted by: busana muslim syahrini | October 18, 2015 at 08:23 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/80479/14274257

Listed below are links to weblogs that reference パフューム ある人殺しの物語:

« アサルト13 要塞警察 | Main | 第三の時効 »