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March 28, 2007

第三の時効

『第三の時効』 を読了。

横山秀夫氏の作品としては6冊目。
短編集でしたが、舞台となるF県警捜査一課は全編共通で、主役こそ異なるものの登場人物が同じであったため、長編物とも思える構成で非常に読みやすいです。F県警の強行犯第一課を舞台とした6つの物語で構成されておりました。

「沈黙のアリバイ」
強行犯一班・朽木をメインとした物語。朽木は過去の交通事故以来決して笑わず、理論的な捜査と、かすかな手掛かりも見逃さない捜査で一班を支えてきた。部下が落としたハズなのに、突如裁判で犯人がアリバイを主張。そのアリバイは肯定も否定も出来ない一見完璧なアリバイだった。物言わぬアリバイを前に「マシーン」はどのように捜査し落としてゆくのか?。
完璧なアリバイを作り出す過程や、人物描写が見事で、映像が浮かんでくるリアルな表現でありながら無駄のない文章。警察が落とされるという展開の意外性など、あいかわらず氏の作品はワンパターンではなく、いったいどこに底があるのか?底など存在しないのではないか?などと期待が膨らむ”つかみ”に、まんまと魅了され離れられなくなってしまった。

「第三の時効」
強行犯ニ班・楠見をメインとした物語。楠見は公安から左遷させられてきた男で、大胆且つ冷徹な性格。時効。誰もが耳にした事のある時効15年という単語。しかし、時効は国内に滞在している場合にカウントアップされ、海外にいる期間はカウントされない。それが第二の時効の正体。犯人は第二の時効まで知っていた。しかし、楠見は第三の時効を作り出す。
時効に関する話や、真犯人逮捕に至る経緯は最後の最後まで予測がつかず、ミステリー小説馴れしていない私は夢中になったし、まさか犯人が...という驚き。そして、何よりも時効を「作ってしまう」という衝撃。著者の経験と知識量を見せつけられた感じがした。そしてマシーンがマシーンのままでエンディングをむかえるのだけれど、それがなんとも結果とのギャップ感がいい。言えば、楠見という人間をもっと知りたくなってきますね。浦沢直樹氏の「MONSTER」という作品に出てくるハインリッヒ・ルンゲ警部とダブってしまいました。

「囚人のジレンマ」
強行犯を束ねる田畑課長と、各班の強烈なライバル意識むき出しの捜査。共犯者が本当に自分を売っていないという確証は無い。その罠を匠にしかけて(時にハッタリ)囚人を精神的に孤立させ落とす(自供させる)方法がある。各班がそれぞれの方法で捜査を進めるなか、田畑課長は各班のライバル意識の強さに乾ききった空気を感じていた。捜査協力など皆無。それぞれ実力者が揃っており文句もつけられない。自分の成績にも影響してくるのだから...。しかし、砂漠に見えた捜査一課だったが、ちゃんと”心”を持ち合わせた最強集団だった。
連続ノックアウト。そんな感じです。読むと確かに納得なんですよね。信頼していた相棒が裏切ったと知ったら?。そりゃ本人から聞いていなくて嘘かもしれないけれど、やっぱりどこかで信じてしまうんだと思うんです。その辺の心理面がとにかく面白くて、しかも!しかも砂漠にオアシスを発見する結末。必ず2つ以上のキーワードが隠されているような気がする。だから単調にならず、複雑過ぎず楽しめるんだと感じました。課長が囮になるという話も話が厚みを持つ要素だったと思います。

「密室の抜け穴」
強行犯三班・村瀬をメインとした物語。村瀬は勘、ひらめきで勝負してきたたたき上げタイプ。動物的嗅覚で事件を解決に導く。感とは言ってもちゃんと経験から裏付けされた第六感だ。そんな村瀬が現場で倒れ、代理を努めた東出班長代理はうまく事件を解決出来なかった。容疑者を逃がしてしまったのだ。直後、復帰した村瀬も含め、部長や各班が会議室に集められた。なぜ容疑者は各班が監視していた密室から逃げ出す事が出来たのか?しかし各担当の言い分は自己防衛だった。村瀬の読みで密室に穴が空く。
なぜ密室から脱出出来たのか?。当然のことながら「その事実」に注目して読み進んでいった。全員の言い分を逃さず聞き出し原因を突き止めるために。しかし、その努力は嬉しくも無駄に終わった。密室は1箇所ではなかったという驚き。それを見抜いた村瀬の嗅覚たるや凄まじい。これまでの作品に比べると、終盤で強引とも思える主役交代と幕引きに物足りなさを感じなくもないが、それでも十分に村瀬の職人魂が伝わってきて楽しめた。

「ペルソナの微笑」
子供を使った犯罪。その子供はわけも分からず利用されているだけだった。単なる道具として。嫌な匂いを消す薬があると教えられ、言われるがままに受け取った薬は青酸カリだった。それは13年前に起きた未解決の事件として、強行犯のなかでいまだに消えていない...。その青酸カリを使った事件が隣接する地区で発生した。直ちに強行犯も出動する。偽りの笑顔に隠された過去と、偽りの笑顔と思っていた本当の素顔は?。
ちょっと路線が変わった感じの作品で、個人的にはあまり印象に残っていないんですね。これまでと違い人物描写が強烈では無いような気がしました。心理描写はもちろんあるわけですが、ずっと人間的にも何かしら興味を引かれる魅力があっただけに、スッと終わってしまった感があります。この辺が私の限界なのかもしれません。この本を読み返す日がくるでしょう。その時に真の魅力を知ることになるのかな?。

「モノクロームの反転」
一班と三班が同じ事件を担当した。冒頭から主導権争い。被害者宅をおさえたのは”主担当”の三班。目撃者宅をおさえたのは”応援出動”の一班。それぞれ、直感と精密捜査で事件解決を目指す。それぞれの方法で事件を追い詰めてゆくのだが、目撃者の証言を一班・朽木が見事な考察で検証する。まさに精密捜査の真骨頂を見る。また、三班・村瀬も独自の眼力で犯人を追い込んでゆく。その決定打は白色と黒色だった。
モノクロームの反転とは巧いタイトルだと関心したし、写真撮影を趣味にしていた経験から、人間の見た目の曖昧さを実体験として痛感していたものにとっても、著者の洞察力・ボキャブラリーに驚いた。絵画の世界、とりわけフェルメールを筆頭とする色彩感覚に通じる鑑賞の面白さがある。とにかく2色の色が3つ(車、チューリップ、棺)に使用され、それぞれの色が作品に効果的に活用され無駄がない。色を使ってこれだけの作品が出来るものなのか?と、ただただ著者の力量に惚れてしまうばかり。

この心地よさ。一度体験したらやみつきです。警察小説の醍醐味はもちろんのこと、心理描写や、その他の要素を加えた作品の濃さは、およそ短編とは思えない完成度にあると思います。これだけの作品を世に出し続けることが出来る氏は作家が天職なんでしょうね。
未読の作品も多数。次の作品が楽しみです

横山 秀夫氏のこれまでのエントリーは以下です。
動機
ルパンの消息
陰の季節
クライマーズ・ハイ
半落ち

[ 書庫データ ]
第三の時効
著 :横山 秀夫
訳 -
集英社文庫 \629 ?版 410p ISBN4-08-746019-3

Dai3nojikou

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March 15, 2007

パフューム ある人殺しの物語

パフューム ある人殺しの物語』 を劇場で鑑賞。

1985年に発表されたパトリック・ジュースキントのベストセラー『香水 ある人殺しの物語』をトム・ティクヴァ監督が映画化。

Perfume

あらすじ:
1738年パリ。その赤ん坊は様々な匂いが充満した魚市場で、魚の内蔵の上に生みおとされた。死産だと決めつけていたが、その赤ん坊・ジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)は生きる道を選んだ。彼の嗅覚は並外れており、そのせいで育児所では仲間外れにされた。成人し皮なめしの仕事についていたグルヌイユは、ある日パリ市内への配達を命じられる。パリは匂いに満ち満ちていた。食品、化粧品などの匂いの中にひときわ魅了される匂いがあった。プラムを売り歩く赤毛の少女の香りだった。彼女に近づき、しかし悲鳴をあげられそうになり口をふさぐが、誤って窒息死させてしまう。グルヌイユは彼女の命とともに香りも消えゆく事を止める術を知らなかった...。
グルヌイユは香水に引かれ、調香師ジュゼッペ・バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に買い取って貰い必死に勉強した。しかし生き物の匂いを取り出す術が無い事を知り、より高度な技術を持つ都グラースに向かう。その道中、彼は自分に体臭のない事に気づき、つまり自分は誰の記憶にも残らない存在であるのだという事実に嘆くのだが、その事が究極の香水作りを強く決意させるきっかけとなる。グルヌイユはグラースで再び運命の香りに再会した。赤毛のローラ(レイチェル・ハード=ウッド)だった。彼の究極の香水作りが始まり、それと同時にグラースの街から一人、また一人と若く美しい女性が殺されてゆく。それは全裸で髪を刈られた状態だった...。

この作品は表面的に見てしまうと酷くマイナスイメージが強いかな?という印象を持ちました。映画館を出る時点出は消化しきれていなかったので、処刑台でのグルヌイユを含む全員の行動がハッキリ分かっていなかったんだと思います。最後、自分に香水をかけた真意もあやふやでした。

体臭が無い代わりに超人的な嗅覚を持つグルヌイユが、存在の証であり愛すべきものである究極の香りに辿りつき何を思ったか?。彼はひたすら純粋に自分自身が愛したプラム売りの少女に恋をし、その香りを完成させた時に想いは届いたのか?。完成した香水は、束の間ではあるけれども自分意外の全ての人間に「愛」を与え、娘を殺された父親でさえ我を忘れてしまう。
しかし、グルヌイユの涙の意味を考えると、香りこそが自分自身の追い求めてきた生きる意味であり、つまり恋した瞬間を思い出せる魔法の水であり、体臭を持たない人間として存在価値そのものだったのだが、決して少女が生き返る事は無いのだという絶望感を思い知ったということだろうか?。その達成感、解放感、絶望感が入り乱れた複雑な心境を、ベン・ウィショーは見事に演じていたと思います。生まれた場所に戻り、「人」としてこの世を去ったグルヌイユは幸せだったのでしょうか?。

匂いを感じる映像という表現は確かにあるのかもしれないと思いました。特に冒頭の市場のシーン。そしてプラム売り少女に惹かれ、息絶えてもなお全身の匂いに魅了されるシーンなど、アップを効果的に使用したカメラワークと、構図や色使いの巧みさを感じることが出来ました。臭いシーンというのは単に汚い映像になりがちですが、意図的に暗くしたり、引いた映像を使い、見ているものに必要以上の嫌悪感をもたせない作りも好印象です。

引いた映像という意味で印象的なのは処刑台のシーンとエンディングのシーンですが、一方は圧倒的な破壊力を示し、もう一方は結末をはっきり見せないことで深みを与えている。同じように引いたシーンではあるけれども、随分と印象が違うものだなぁと感じました。

人から生まれた”物”は”人”をつかの間「天国に転送」する魔法の水となったわけですが、その結果はグルヌイユが求めていたそれとは違い過ぎており、思いの純粋さと、起こした悲劇の大きさと、結果の絶望感を突き付けられ、私はグルヌイユの存在を許してしまっています。個人的には少し長く感じたものの、しかし無駄と思えるシーンは無く、時間をかけ記憶の中でじっくり消化出来る2度楽しめる作品になっていると感じました。
★4

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March 12, 2007

アサルト13 要塞警察

『アサルト13 要塞警察』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
猛吹雪の大晦日。デトロイトの“13分署”は老朽化により新設された”21分署”にその役割を任せ、最後の時を迎えようとしていた。最後の後始末のため署に残ったのは3名。ジェイク・ローニック巡査部長(イーサン・ホーク)、ジャスパー(ブライアン・デネヒー)、警察秘書のアイリス(ドレア・ド・マッテオ)だった。途中、ジェイクのカウンセリング担当の心理カウンセラー・アレックス(マリア・ベロ)が加わる。そんなボロボロの警察に護送中のバスが到着する。猛吹雪により避難するためだったのだが、護送中の4名の中に大物悪党がいた。デトロイトの闇を仕切っていたマリオン・ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)である。ジェイクは十分な対応が出来ないと訴えるが、命令により拘留することになる。そんな手薄で危険人物がいる時に襲撃をうける。勿論ターゲットはビショップだった。必死に応戦するジェイクだったが圧倒的に不利な状況。しかし敵の要求であるビショップの引き渡しを拒み抵抗を続けるのだった。

非常に単純なストーリーで、しかもバンバン人が減ってゆくので分かりやすいったらありゃしません。汚職警官が保身のため襲撃する。本来仲間であるジェイク達もビショップを殺すためなら気にしない。ビショップが裁判で自分達のことを喋れば人生幕なのだから必死である。

しかし!しかしである。なんともマヌケな展開と言わざるをえない。応戦するのは警官3名と護送中の犯人4名、カウンセラー1名の8名。対して30名を越える大部隊である。それなのに、突入出来ず、雑魚は始末するものの、肝心のビショップには全く辿りつけない。それはジェイク達の頑張りがあったから...と言えばそれまでだが、殺す気できているのにお粗末。時間が経過するに従ってヘリまで出てくる。それなら最初から出し惜しみせずやってれば? ┐('~`;)┌

要塞でもなんでもない。単に汚職警官側がナイトスコープやヘリなど、対テロ並みの装備であるにも関わらずヘタッピであるだけ。13分署は攻撃により穴だらけであり、猛吹雪であることを考えれば寒さも敵になるハズだが無視。だいたいにして、結果的に皆殺しに近いんだから、最初から迷わず殺してゆけばいいのに...って思ってしまうし、最後のビショップにしたって、何故一撃目で殺さない?。

いい役者を揃えているのに、脚本がボロボロ。見処はローレンス・フィッシュバーンのドスの効いた演技くらいだろうか?。映像的にも平凡で、全く緊迫感が伝わってこないし、タイトル負けしたストーリーにがっかりしてしまう。エンディングの脱出シーンも今更だし、これまでの展開を考えれば十分に危険な脱出路だと思うんだけど、誰も疑問を感じていない風。
★2

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March 04, 2007

ヒストリー・オブ・バイオレンス

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
コミック原作のバイオレンス・サスペンス。小さな町で食堂を営むトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は弁護士の妻・エディ(マリア・ベロ)と子供2人の4人家族でどこにでもいそうな平凡な家族だった。しかし、閉店まじかに強盗が襲われ、トムは足を負傷するものの、見事に強盗2人を射殺するのだった。正当防衛であり、一躍町のヒーローとなるが困惑し素直に喜べないトム。そんな時、店にカール・フォガティ(エド・ハリス)が現れ、トムを「ジョーイ」呼び、執拗につきまとう。トムの過去に疑問を感じる家族と、トムの行動は?。

最初から最後まで暴力(バイオレンス)で、様々な形や理由で暴力が存在するんだという事らしい。正当防衛としての殺人、愛する人を守るための喧嘩、憎悪からくる殺意、自分勝手なストレス発散等々。目で見てハッキリ暴力と分類出来るケースを詰め込んで物語にしてみましたので、皆で「暴力とは?」を考えましょう!とでもいうのか?。

暴力は暴力を生む。どこかで断ち切らないと永遠に繰り返される事になる。そんなの分かりきっている。だからトムは断ち切るために田舎でひっそり暮らしていたんだろうけど、本能である暴力は理性でどうこうなるもんじゃない...という展開に悲しさを感じる。それじゃ意味ないだろう。そこまでの決意があったのならば最後まで貫かないと駄目なのではないだろうか?。そこをあえて暴力で解決する葛藤を見せるのなら、安易に家族の元に戻るエンディングというのは虫が良すぎる。

この作品からは、表面的でグロテスクな描写ばかりが印象に残り、だから「何?」という欲求不満が顔をみせる。それはエンディングで最高潮に達する。無理矢理に家族愛的な描写でつじつまをあわせようとした安易な展開は最悪で、結論を観客に丸投げしたまま画面が真っ暗になった時は怒りより呆れた...。

また、暴力に対極する形として妻との性交が描写されるが、その乱暴さに制作者の暴力的思想が強く感じられる。これらのシーンは作品に深みを与えるために用意されたものだと思うが、どうなんだろう?逆効果ではないだろうか?。監督の欲求不満を解決したいだけの作品なのか?。弁護士である妻が全く弁護士らしくないのも、この作品がいかに表面的描写に支配されているかを象徴している。

ヴィゴ・モーテンセンとマリア・ベロが熱演しているだけに、脚本の出来の悪さが目につき残念。
★2

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March 03, 2007

デセプション・ポイント

『デセプション・ポイント』 を読了。

あらすじ:
アメリカ国家偵察局職員(NRO)レイチェル・セクストンの仕事は大統領へ提出する機密情報の分析。レイチェルの父・セジウィック・セクストンは次期大統領選挙に向け活発に活動中であり、アメリカ航空宇宙局(NASA)の失敗や莫大な予算浪費を避難し優位にあった。そんな時にレイチェルは現合衆国大統領・ザック・ハーニーに呼び出され、エアフォースワンで秘密裏に会合し”ある依頼”を受ける。父が攻撃中であるNASAが発見した”ある物”を確認し、自らの分析結果を”ある人物”に伝える事だった。レイチェルが確認した”ある物”はNASAやハーニーの窮地を救うだけに留まらない世紀の大発見であるハズだったが、”発見”の影でデルタフォースが任務を遂行し、大統領上級顧問、NASA長官、NRO局長など、政治的陰謀も見え隠れする。はたして、レイチェルと4名の民間研究者に”ある物”がもたらす試練とは?宇宙を巡る様々な争いが始まる。

大統領に呼び出され、”ある物”の正体が分かるまでのスピード感にはとても満足し、多少専門的なNASAの話なども個人的に好きな話題であったため非常に楽しめた作品であった。
しかし、下巻あたりから展開が急変、NASA世紀の大発見から政治的な陰謀に話が移ると、途端に展開がバレバレな消化するだけの作品になってしまう。展開の変化を期待したが、願い叶わず、知的好奇心を満足させてくれるサスペンス物語は影を潜め、権力との戦いと犯人当てクイズに終始する。淡々と消化せざるおえない状況に絶望感すら漂ってきそうだった。
確かに正確な悪役を特定する事は出来なかったが、それでも殆ど当たったようなもので意外性を感じる結末ではなかったし、しかも、よりにもよってラブシーンで終わる辺りはハリウッドを意識しているか、影響され過ぎているようであり愕然とした。
最初は映像化したら面白いかも?と思ったが、あまりに予定調和である事を考えると無謀か...。

前半が面白かっただけに後半の展開が残念で、もう少し科学的な話もボリュームを持たせたままエンディングまで行ってくれれば...と思う。ちなみに、戦略原潜ではないとはいえ、ロサンゼルス級の攻撃原潜が発信者不明の”SOS”に反応し浮上するのはあり得るのだろうか?。

[ 書庫データ ]
デセプション・ポイント (DECEPTION POINT)
著 :ダン・ブラウン (Dan Brown)
訳 越前 敏弥
角川文庫 上巻 667円 ?版 427p ISBN4-04-295508-8
下巻 667円 ?版 398p ISBN4-04-295508-6

Deceptionpoint

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