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January 22, 2007

ロード・オブ・ウォー

『ロード・オブ・ウォー』 をDVDで鑑賞。

あらすじ:
ユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)はギャングの争いを目撃し、レストラン経営より武器商人となる事を選択する。商品となる武器は、アメリカの処分品であったり、冷戦終結したソ連から銃や戦車、戦闘ヘリまで調達可能だった。インターポールのバレンタイン刑事(イーサン・ホーク)にマークされながらも、法の隙間や賄賂を巧に使い分けて国を相手に商売する事もあった。ついに妻の不信感が爆発し、ユーリーの隠し倉庫の存在があかるみとなりバレンタインに逮捕されるが、上からの圧力で釈放となる。今やアメリカすらユーリーを必要としているのだろうか?。

武器というキーワードで、実際の売人達の情報をもとに戦争の表と裏を描いた佳作。
武器商人だけではなく、常任理事国であるアメリカ、イギリス、ロシア、フランス、中国が最大の武器供給者である事を指摘して締めくくっているのがなんとも皮肉たっぷりである。

武器商人・ユーリーが、やり手のサラリーマンよろしくスーツを身にまとい武器をさばいてゆく姿をニコラス・ケイジが見事に演じており、あまりのはまり役に怖さを覚えた。やっぱりそうなのだ...彼らは先の事なんて知ったこっちゃない。タバコを売るのと同じ、ビジネスなのだと再認識することになるし、世界を知る勉強にもなろう。最後にユーリーは言う。自ら戦場へは行くな。とても印象的な言葉だ。

オープニングで弾丸の製造から輸送、使用後までを見せられるが、まさに流れ作業的に消費されてゆく世界があって、それはおおよそ大国が双方をけしかけて造り上げたシミュレーションゲームの世界。戦局をみてバランスをとり、利益を生み続けるのだ。

この作品は戦争とエンターテイメントの両立に成功しており、記憶の中では非常に珍しい作品だと思う。先日の「硫黄島からの手紙」とは違う角度から戦争を見たユニークなアプローチに脱帽する。アンドリュー・ニコル監督に関してそれほど詳しくないが、非常に興味深く見逃した作品を見てみたくなった。
★4

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実際の武器商人の証言を元に武器商人を通してみた世界の巨悪を皮肉とサスペンスで描く風刺映画。映画の中で使われている戦車などの武器などの実際の武器商人の持ち物なんだとか。 [Read More]

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