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September 26, 2006

ゲド戦記

『ゲド戦記』 を読みました。

「指輪物語」「ゲド戦記」「ナルニア国ものがたり」を世界三大ファンタジーというそうです。

6巻構成で、5巻まで読み終えた所でスタジオジブリ製作の「ゲド戦記」を観にいきましたが、結果は悲惨なものでした...。(直近のエントリ参照 何も書いていませんが)

映画は笑ってしまうほど酷かったですが、本は別です。読後感は「指輪物語」と同じく非常に満足出来るものでした。
さすが多くの人に読まれている作品であり、完成度の高さを感じます。
「指輪物語」よりも読みやすく、3巻までは大人じゃなくても十分に楽しめると思います。
そして骨格はしっかりしている。

【 1巻 】影との戦い:若かりし頃の過ち(悪しき自分)
【 2巻 】こわれた腕環:冒険
【 3巻 】さいはての島へ:秩序の崩壊と回復
【 4巻 】帰還:王の復活と大役を成し遂げたゲド
【 5巻 】アースシーの風:石垣の陥落による竜と人の関係
【 6巻 】ゲド戦記外伝:1~5巻の隙間を埋める解説的作品

男と女、竜と人、生と死、光と影、自由と支配、黒人と白人 etc。

映画でも”均衡が崩れている”という言葉は幾度となく耳にしました。確かに世界中の至る所で”バランス”の存在が重要であることは明白であり、そのバランスを崩す原因は、私達が潜在的に持っている欲であるということですね。全くその通りだと思います。

欲は力の源であり、一方で衝突の元にもなることもあります。欲がなければこれまでのような進歩・発展はなかったでしょうし、しかし欲のために環境悪化等の悲しき結果があるのも事実です。こうしてパソコンを使い「便利だね~」という裏には廃棄の問題など未解決の課題が山積みです。

ココまで考えながら読んでしまうと面白くありませんので、まずはゲドをはじめとした人々と魔法と冒険の世界を楽しむべきですが、なかなかに懐の深いテーマをもった作品だということは確かですね。

そして「魔法を必要以上に使わない」という部分に作者の思いが隠されているような気がしました。

最後に。
ジブリによる映画化は残念に思っています。再び「指輪物語」のピーター・ジャクソンのように、心から作品を愛している人によって映画化されることを心待ちにしたいと思います。

[ 書庫データ ]
ゲド戦記 / Earthsea
著 :アーシュラ・K・ル=グウィン / Ursula K. Le Guin
訳 :清水 真砂子
岩波書店 6冊セット \7,350 ?版 ?p ISBN4-00-203118-7

Earthsea

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