« グローリー | Main | 佐賀のがばいばぁちゃん »

July 06, 2006

雪に願うこと

雪に願うこと』 を劇場で鑑賞。

Yukininegaukoto

原作『輓馬』を映画化したものです。

本では、ストーリーはシンプルながらも様々な人の性格やエエピソードが丁寧に描かれていましたが、映画では更に登場人物を整理した構成になっています。
また、冒頭、丹波(山崎学)が輓馬を説明するシーンもだいぶスリム化されています。
でも、映画ではこれでよかった気がしますね。
輓馬の魅力を伝えるのは重要ですが、導入部分で輓馬の魅力を懇々と語ってみせるのは冒険だったでしょう。
むしろ、中盤以降に騎手である首藤牧恵(吹石一恵)を登場させ、威夫と牧恵が引退近い”ウンリュウ”での勝負方法をやり取りする。
ここで輓馬による”ばんえい競馬”というものを理解し終盤に向けての準備が出来ました。

北海道で輓馬の調教師をしている兄・矢崎威夫(佐藤浩市)。
そんな兄のいる矢崎厩舎に矢崎学(伊勢谷友介)がやってくる。東京での事業に失敗し、離婚し、行き場を失って急に家族を思い出した学。
矢崎厩舎で働く幼なじみのテツヲ(山本浩司)や、冬の間だけ帯広に滞在する矢崎厩舎の世話をする母親代わりの田中晴子(小泉今日子)がいる故郷。
キャスティングも最初は多少違和感を感じましたが、観ていて映画の世界に馴染みました。

Yuki

力をためて、そして障害を乗り越えてゆく”ばんえい競馬”。
まさに人生そのもの。
一歩一歩、大地を踏みしめて進む。
その一歩が半端じゃない。
息が切れ、真っすぐ踏ん張る事すらままならず、必死に出した一歩がズルズルと滑る。
それでも進むしかない。
本当に人生そのものです。
そして生と死をみせる...。本作品のテーマの一つだったのでしょうか?。

威夫は学に”馬を見てっと、気持ちやわくなってこねぇか?馬はいいベ”と、まるで自分に言い聞かせるように言う。
その言葉に人生をかける思いが込められており、佐藤浩市氏を使った良さがでていました。
そして、何度が使われる厩舎のロングショットが見事にアシストしていましたね。

それぞれの再出発となるエンディング。
ストレートだったしハッピーエンド。潔くて好きです。
息も凍りそうな冬の大地を舞台にした物語ですが、心が暖まりますね。

「輓馬」という名をあえて「雪に願うこと」にしたわけですが、これは晴子の願い?。
2005年12月3日。帯広に”ばんえい競馬”が帰ってきたそうです。
なるほど!と思ったし、こういう視点の変化は好きです。
★4

- edit 2006.07.07 -
最後に学が屋根に雪玉を乗せたて願ったのは...、それはウンリュウの復活ですね。そういうシンプルな理由でいいんだと気がつきました。そして、そのまま自分自身の復活にかけたのかもしれないと...。
Yukiend
- end edit -

北海道新聞帯広支社の企画で輓馬賛歌というものがありました。
輓馬の著者・鳴海章氏が取材された”ばん馬”の魅力です。

|

« グローリー | Main | 佐賀のがばいばぁちゃん »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/80479/10812344

Listed below are links to weblogs that reference 雪に願うこと:

» 別れさせ屋工作~決勝前夜~ [探偵工作ファイル]
サッカーのワールドカップも大詰めを迎えた 決勝はフランス×イタリア 世界中が大注... [Read More]

Tracked on July 06, 2006 at 07:35 PM

« グローリー | Main | 佐賀のがばいばぁちゃん »