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January 17, 2006

博士の愛した数式

『博士の愛した数式』 を読みました。

来週から映画が公開されるため、慌てて読みました。
映画が先か本が先か?。
なんとなく心理描写の強そうな作品かなと思って本を優先しました。
ま、私の場合はどちらが先でも最終的に本が勝つ場合が多いんですけどね。(*^o^*)

さて、この作品は80分しか記憶が持たない数学博士と陰で支える義姉、そんな博士を世話する家政婦とその息子が登場します。義姉は母屋に住み、離れに住む博士には殆ど干渉していない風な微妙な関係。

この作品は、数学というおよそ人間味の無い感情のつけ入る余地の無い冷ややかな世界と、博士を世話する家政婦や、記憶を無くしても子供は愛する博士の行動、そして博士も息子も野球(阪神タイガース&江夏豊)が好き、という人間臭さ。そんな対極的な世界を"和風あっさりサラダ"的に仕上げた作品。
80分の記憶を無限に伸ばすためのメモの存在が時間の存在を強く主張し物語りの骨格となっています。

感動するわけでは無く、笑うわけでは無く、悲しいわけでも無い。
「±0」になった感じ。そうゼロ...。
でもその無が心地よく感じられました。決して後悔していません。不思議です。

オイラーの等式が "予想外の調和" ならば、野球カード(江夏)は "人生の偶然" とでも言うのでしょうか?。
この難しい組み合わせに正面から取り組んだ著者を応援したいと思います。

<補足>
素数:1より大きな自然数
完全数:その数自身を除く正の約数の和が、その数自身と等しい自然数
オイラーの等式:指数関数と三角関数の関係が0,1,i(√(-1))だけで成立するケース

[ 書庫データ ]
博士の愛した数式
著 :小川 洋子
訳 -
新潮文庫 \460 A6版 282p ISBN4-10-121523-5

hakasesuushiki

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 明日21日、いよいよ「博士の愛した数式」が公開される。その影響か、未完成にも関わらず解説編にたくさんのアクセスを頂いているようなので、時間を見つけて仕上げようと思う。しかし明日は渋谷幕張中学へ入試の応援。夜はセンターテスト受験者の質問対応。取りかかれるのは来週かな…。  原作や映画をご覧になられた方、ぜひご感想をお寄せ下さい。3〜4行程度で、過度なネタバレにはならないようお願いします。また、批判意見もOKです。  悪戯対策のため、頂いた感想や評価の書き込みは手動で行いますが、半日以内に... [Read More]

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