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March 24, 2005

対岸の彼女

対岸の彼女』 を読みました。

この作品を読む直前に情熱大陸で「角田光代」さんを見ました。しまった ( ̄□ ̄;)!!

さて、第132回直木賞を受賞されたこの作品。
これまた芥川賞同様に撃墜されてしまうのか?。
今回は無事帰還することができるのか? 色々と不安ではありました。

ギリギリで帰還出来たような気がしています。
本人は一応そういうつもりでおります。
なので、そぉっとしておいて下さい。 (*´д`*)

主に女性の"友情"をテーマとした作品で、「全身で信じられる女友達が必要なのは大人になった今なのに」 と角田さん本人がおっしゃられております。
私は男ですが、いやぁ~男だってきっと同じだと思いますよって心の中でつぶやいていました。
学生の頃は人間関係とかコンプレックス、葛藤というものは意識せずとも過ぎてゆきましたが、就職し、家庭を持ち、しかも歳をとるにともない時間の流れも変わってくると"友"というのは本当に大切なものなのです。
(ほんとうに...)

この作品では3名の女性が主役として登場し、過去と現在の友情についてかかれています。
1名は過去と現在の橋渡し役とでも言いましょうか。
(両方に登場します)

過去と現在を交互に行き来しますが、不思議と混乱する事なく読むことが出来ました。
過去も現在も、登場する女性は表と裏ともいうべき関係にあるような気がします。
だから自然と引かれ合うような、お互いの穴を埋めてくれるような関係。
それを友情と呼ぶのかどうかは正直分かりませんが、そういう事かもしれません。
そんな女性達が丁寧に書かれています。

混乱したのは「ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことが大事」 というくだり。
その言葉には個人的に凄く共感するところがあるのですが、それって友情とは違うことのような気がしちゃうんですよね。きっと、この部分の解釈は間違っているんだろうなぁと思いますが、今ははっきりと分からないです...。
この出会いが親友であるなら最もしっくりくるのですが、どうなんだろう。 そういう事なのかなぁ?。

でもまぁ、とにかく"ひとり"というところから全てが始まるんですよね人生って。
思いを言葉(話)や文字(手紙)にするかしないかだけでも大きく変わるだろうし、思いが伝わり理解しあえれば最高にHappy。
でも、"ほんとうの友"というのを持ち続ける事はマジで難しい。
学生の時と違って時間が足りない、という事もあるだろう。
歳を重ねる事で価値観が変わり噛み合わなくなる事もあるだろう。
色んな面倒(気遣い)に疲れ、人と関わり合うのがおっくうになる事もあるだろう。
自分を知る事で自信を喪失し逃げたくなる事もあるだろう。
物理的な距離の問題とかもあるかもしれない。
色々あるだろう。

でも、何もしてくれないていいから、気がついたらそばにいてくれる友がひとりは欲しいと思う。そして、お互いを尊敬しあえる関係でありたいと思う。

[ 書庫データ ]
対岸の彼女
著 角田 光代
訳 -
文藝春秋 \1,600 B6版 288p ISBN4-16-323510-8

taigan_naoki




ココから先はタイトルとは関係ありません。
情熱大陸という番組の中で、番組スタッフの依頼で「角田光代」さんが「自分のオーラ」をテーマに書かれたエッセイの写しです。(気に入ったので残しておきたくて...)

タイトル : 『旅先三日目』
旅に出る。見知らぬ町に着く。幾度も迷いながら歩きまわり、だいたい三日目に、自分が、まるごとその町に溶けこんでしまったような錯覚を抱く。体が急に軽くなる。仕事も名前も年齢も私はなんにも、持ち得ない。持っていたとしてもココではまったくの無用だと気づく。それはちっともさみしいことではなくて、むしろすがすがしい気分である。
旅から帰ってくると、つい、何か持っているような気になってしまう。仕事、家、友、約束、銀行口座、名前、年齢。実際私たちはそうしたものを背負って日々よろよろと暮らしていて、ひとつでも失うとなんとはなしに不安になる。けれと実際のところ、本当には、私はなんにも持っていないんじゃないか。持っている気になっているものすべては、思いこみとか、一時的に預かっている何かなんじゃないか。
そのことを忘れそうになると、私はいつも、あわてて旅に出る。旅先三日目のあの空っぽな気分を思い出すために。

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